ブランドストーリー

美味しい・楽しい・喜ばれるピクルス

NSW株式会社

代表取締役社長 西出喜代彦さん

2012年、大阪府泉州地域の野菜を中心とするピクルスブランド「いずみピクルス」を立ち上げたNSW株式会社。 看板商品である水なすピクルスをはじめ、野菜やうずら卵、フルーツのピクルスは、味の良さと写真映えするビジュアルから贈り物として人気を伸ばしている。枠にとらわれない「新しくて楽しい」ピクルスを生み出す秘密に迫る。



ピクルスとは

野菜や果物を酢や塩で漬け込んだ、西洋風の漬物です。有名なところではハンバーガーに使われるきゅうりのピクルスがありますが、ピクルスと言っても、調味液や食材によって味は様々。保存食としての側面も持ち、日持ちがするため長く楽しむことができます。


ピクルスという挑戦

「泉州野菜の良さを、もっと広めたい」。
いずみピクルスの原点には、西出さんのそんな想いがある。
「NSW株式会社の旧社名は、『日本スチールワイヤロープ株式会社』でした。名前の通り、ワイヤーロープ製造が主力の町工場だったのですが、そちらは安価な海外製品に押されていて。会社を存続させるには、新規事業が必要でした」
地元にも貢献できる、新しい産業を。
地元泉州で過ごした日々と、大学入学から12年間にわたった東京生活を思い返し、事業の柱となりうる泉州の魅力として頭に浮かんだのが、泉州野菜、特に水なすだった。



豊富な水分を含み、生食に適する水なすは、泉州の名産品でもある。
「名物とはいっても、全国的に有名なのは漬物やぬか漬けがほとんどです。せっかくなら、既にたくさんあるものを作るより、新しい楽しみ方が提案できるようなものを作りたい。これまで手に取ることがなかった人の元にも届けたいという思いがありました」。
生食に適した水なすの特性を活かしつつ、漬物とは違った魅力を持つ商品。試行錯誤の末、目をつけたのがピクルスだった。



「やるからには、1番のピクルスメーカーに」。
そんな決意の元、水なすのピクルス開発がスタートした。
「もらった人、食べた人に喜んでもらえるように、できることは全部やろう」。
目指したのは、ギフトにも嬉しい美しい見た目と、マイルドで食べやすい、現代人の嗜好に合った味の両立。「ピクルスはすっぱくて味がきつくて苦手やわ」という西出家の女性たちも、開発を支えた。
合成着色料・保存料無添加、塩分も控えめで、身体にやさしい商品にするというのは、彼女たちのこだわりでもある。



まず始めたのは、美味しいピクルスづくりのための材料選び。ピクルスと言えば、酢、砂糖、塩による味付けが一般的だ。
「調理がシンプルな分、素材の味が如実に表れます。ベストな答えを求め、酢、砂糖、塩のブランド選びから配合量まで、とにかくたくさんの組み合わせを試しました」。
文字通り、ピクルス漬けの毎日。「夢に出るほどでした」と笑いながら、当時を振り返る。
試作した無数のバリエーション中から採用したのは、国産米と水から作った氷温酢、種子島産サトウキビの粗糖、赤穂の塩という組み合わせ。
そこに、昆布だし、レモンなど「なじみ深い味」を掛け合わせることで、これまでにない、新感覚の味わいを生み出した。



さらに驚くべきは、漬ける材料ごとに調味液の配合を変えるというこだわりぶり。
「食材ごとに味は違うわけですから、当然、味付けにも相性があります。ピクルスのプロとして、それぞれに一番合う味付けを作ることは、誇りをもって追求しています」。
たとえば、長芋のピクルスならあっさりとした穀物酢と梅酢のブレンド、フルーツ系のピクルスなら爽やかなりんご酢というように、酢一つをとっても様々な種類を使い分けている。だしや香辛料など「+α」の素材も含めると、考えうるパターンは無数にある。その中から食材ごとに、こだわり抜いた相性の良い調味液でピクルスにする。



いずみピクルスに続く試みとして、開発したのが「アロマドレッシング」。
味だけでなく、「香り」に着目し、「ドレッシング」と「アロマ」を融合させた、新しい商品だ。
ピクルスづくりで出る端材や、味は変わらないのに、形や大きさがいびつなために捨てられてしまう野菜を利用し「もったいない」を減らしたい。そんな想いから企画が始まり、アロマセラピストで料理研究家の今井奈都紀さんとの出会いから、「アロマ」という基準が加わった。
「『人間が感じる味の8割は、香りによって決まる』。今井先生とお会いしたときに、そんな話を聴いて。そういえば、かき氷のシロップも、色と香りが違うだけで、本当はどれも同じ味だというじゃないですか。香りが味覚にもたらす影響がそれだけ大きいなら、リラックスに使われるアロマと、調理に使うドレッシングを組み合わせることで、面白いものができるんじゃないかと思ったんです」。
話はとんとん拍子に進み、今井さんの監修のもと、香りと味の双方に着目した新しいドレッシングが誕生した。



シンプルな味付けが一般的なピクルスに「なじみ深い味」を組み合わせることで、新しい魅力を生み出した「いずみピクルス」。
うずら卵やパプリカ、フルーツなど、ピクルスとはイメージがなかなか結び付かないような食材にも積極的に挑戦してきた。
「『どんな味なんだろう?』『こんなもののピクルスがあるのか』と、選ぶ方も、もらう方も、どちらの方にも楽しんでもらえる商品づくりは意識しています。しかもピクルスなら、長期保存もききますから、野菜や果物も手軽に常備できる。見て楽しく、もらって嬉しく、食べて美味しく、健康にもいい。泉州野菜を中心にして、これからも食べ物のそんな魅力を発信していきたいと思っています」。
世の中の「美味しい」「楽しい」を増やし、「もったいない」を減らしたい。商品一つひとつに、そんな願いが込められている。



ショップ紹介

NSW株式会社
〒598-0071
大阪府泉佐野市鶴原1291-1

大阪、泉州地域の野菜を主に用い、「いずみピクルス」を製造・販売するピクルスメーカー。 昆布だしなど「和」の味覚と西洋生まれのピクルスを融合させた新感覚のピクルスやアロマを駆使したドレッシングなど、これまでにない食品を生み出し続けている。テレビ、新聞など、メディア掲載も多数。