ブランドストーリー

伝えたい、つなぎたい。
かおりとの原点

かおりと

代表 古山順子さん

植物から抽出された無添加、自然素材100%のアロマ、精油(エッセンシャルオイル)。国産精油にこだわり、良質なものを厳選して香り製品の加工・販売を行うブランド、かおりと。代表の古山さんに、その想いを聴いた。



「精油」と「アロマオイル」の違いについて

精油(=エッセンシャルオイル)とは、植物の花や葉、果皮、根、種子、樹脂など、さまざまな部位から抽出される100%天然の香りです。
商品には、植物の学名、産地、抽出部位、抽出法などが記載されています。 アロマセラピーやアロマトリートメントには、「精油」を使用します。
一方、「アロマオイル」は合成香料そのものや、精油や合成香料を油脂や溶剤で希釈したものを含みます。
かおりとは日本国内の植物から抽出した100%天然の「精油」を取り扱っています。


「自分の責任」で精油を選び、届けたい。

サロン運営や、教室の開講、ラジオパーソナリティなど、アロマセラピーの専門家として活動してきた古山さん。
香りや効果の特徴、「精油を使う」ことの知識に関しては、プロとして、自信があった。
しかし、「その精油がどのような思いで、どのように生み出されているのか」についてはどうだろう。
「アロマセラピーに使用する精油を作る」ことに関しては、本当の意味で理解し、自分の言葉で、「自分の責任で」人に伝えることは、まだできない。そう感じ、精油生産者の取材を始めた。



生産地で感じた「想い」

植物の果実や葉、枝などが精油の原料になる。作り育てるのは、農業や林業にかかわる人たちだ。
生産者たちは、毎日、天気や植物の様子を見て対話し、植物を育てている。
水をどれだけやるのか、土には十分な栄養が行き渡っているか。

ラジオの取材で、初めて訪れた生産地。そこで触れた、熱い想いと毎日の試行錯誤に、心を揺さぶられた。

「生産者の方々は一生懸命、植物を育てています。そこには、少しでもよいモノを作りたいという愛情や、日本の林業の可能性を広げたいというような、熱い想いがある。ですが、アロマセラピーと言うと、海外産のイメージが強く、日本産があること自体、知らない人も多いんです。日本にも良い精油があるということ、それがどんな人の手で、どんな想いで、どんな風に作られたのかを、もっと広く伝えたいと思いました」



生産地の熱を、精油を愛する、遠くの人たちにも。全国の生産地を訪れ、その想いを広く伝える活動は、ラジオの企画として続けて行うようになった。

こだわりの国産精油を広く伝えたいという想い。かおりとの原点の一つも、そこにある。
熱量を持った生産者とコンタクトを取り、北は北海道から南は沖縄まで、全国の生産地を訪れた。熱い想いには熱い想いで。理想の香りのためなら、どんな距離もいとわない。

「生産地には山間部も多いので、行くのが大変な場所も多いんです。『本当に来たのか』ってびっくりされることも結構あるんですよ」と笑う。

「最高の香り」に正解はない。生産者とかおりとの理想が一致するかどうかが商品化の決め手だ。良質なこだわりの精油の中から、現地を訪れて、理想の香りを選ぶ。古山さん自身が理想とする香りにめぐり合うまで、何か所も回ることも少なくない。



「想いを理解して、売る」

精油作りは、とても繊細だ。同じ材料を使う場合でさえ、個性が表れる。
生育時の温度や天気、土や水の質など育て方、蒸留による抽出時の水質、温度、窯の大きさ、時間。原料作りから精油抽出まであらゆるところに、個性を生む要素がある。成分抽出にはそれぞれ適した条件があり、一定の条件下でしか抽出できないものも存在するそうだ。成分の種類、バランスによって香りも変化するから、そこに模範解答はなく、成分の種類を増やすことの良し悪しは、一概には言えない。

そんな世界で、生産者が目指す完成形と、かおりとが思う理想形が一致することは、ある種の奇跡と言えるかもしれない。

だからこそ、出逢えた「これ」という香りは、多くの人に楽しんでもらうため、届けるまでの過程にもこだわる。



「変化」は、諸刃の剣

強い光が当たったり、空気や高温にさらされたりするような環境に置いておくと、あっという間に香りは変化する。

選んだ香りを少しでも良い状態で堪能してもらうため、光や空気、温度の影響を受けにくい場所で管理する。温度変化の影響を受けにくい大容量での保存を基本とするなど、細かなテクニックも駆使する。品質管理にはとことんこだわり、期限まで8か月を切った精油は出荷しない。

精油にとって、変化は大敵だ。しかし、強い味方でもある。



「もともと、抽出したばかりの精油には、植物特有の青臭さや、熱を加えたことによる焦げたにおい等が混ざっています。抽出してすぐ完成、ではないんです」

精油の香りは、空気や温度などの影響によって変化し、時間をかけて豊かに仕上がっていく。洗練された香りになるまでには、「変化」を待つ時間が欠かせない。

使い始めてからの「変化」を前提に、香りを楽しむ商品もある。

複数の精油を掛け合わせた「ブレンド精油」が、その代表例だ。
香りが「変化する」ことを前提にして、バランスを調えているという。

「瓶を開けて、初めてかいだときの香りはもちろん、時間とともに起きる変化も好きになってもらえる、使い始めから使い終わりまで楽しい精油を作りたいと思ったんです」

かおりとでは「感情」を「変化」と並ぶ大きなテーマとして、シチュエーションをイメージした精油をブレンドしている。

「香りは、五感の中でも感情に訴えかける力が強いんです。ブレンド精油の力で、気持ちの切り替えにも役立ててもらえるよう、開発しています」



香りは、記憶と結びつく力も強いという。楽しい思い出とともに印象的な香りがあれば、あとからその時の香りをかぐことで、当時の記憶や感情が呼び起こされることがある。

精油の香りも、楽しいイベントも、一つ一つは永遠には続かない。それでも、生まれた感情や出来事は、きっかけがあれば、思い出として追体験できる。

「素敵な思い出と一緒にあって、香りをきっかけにまたその気持ちを思い出してもらえる。そんな素敵な関係づくりができたらいいなと願っています。」

いつまでも香り続けるわけではない。儚いからこそ魅力がある。「香り」にかかわる人たちの想いを伝え、「香り」を軸に、いろいろな人の想いをつないでいく。まだ知らない、上質な精油を求めて。理想の実現のため、古山さんの探究は続く。



心安らぐ自然由来の香り

かおりとの商品一覧


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ショップ紹介

かおりと
〒560-0011
大阪府豊中市上野西2-14-27

「かおり」を軸に、人の想いや関係がつながるように。そんな思いをもとに、日本各地のまだ知られていない精油を広く発信するため設立された、国産の精油(エッセンシャルオイル)にこだわるブランド。
サロンを運営し、ラジオでも精油の魅力を発信する代表が、自ら全国を飛び回り、こだわりの逸品のみを厳選し取り扱っており、精油を扱うプロにもファンが多い。
精油をはじめ、ファブリックミスト、練り香水など、精油好きから初心者まで楽しめる幅広い商品を展開している。